今回は「図面に指示が無いところの幾何公差ってどうすればいいの!?」という疑問をもつ若手社員がよく質問にくるので、今回この記事を書いていこうと思います!
なんだかんだで機械設計関連の記事を書くのは、今回で25回目になりますね!
結構むかしに書いた「ばね計算」「公差計算」「軸力計算」の記事は、未だによく読まれていて、今でも検索上位にランクインしています!
私が自宅で作成したエクセル計算シートも日々ダウンロードされていて、誰かの役に立てているなら、ここまで頑張ってやってきて良かったなぁ~と日々思っております!!
さて今回は、指示無き幾何公差について書いていきます。
まずその前に、何故この質問がよくあるかと言いますと、本来であれば「指示無き寸法公差はいくつですか?」が、先にくるはずなのですが、基本的にそれぞれ会社で指示無き寸法公差が図面の中に書いてあります!
※例:6㎜以下は±0.1㎜、6~20㎜は±0.2㎜など
しかし幾何公差については、
何故か図面の表題欄に書いてないことが多いです!
※一部のしっかりした会社は書いてあります
正直これは問題だろう、、、
と思うので、まずはJISの規格について書いていきます。
まずJIS規格では、それぞれ下記のJIS番号で規定されています。
◆ JIS B 0405・・・普通寸法の許容差
◆ JIS B 0419・・・幾何公差の許容差
指示無き寸法は会社内で決めている事が多いので「JIS B 0405」を図面の表題欄に書くことはあまりないかとは思いますが、一応簡単に説明しておきますと下記の4種類があります!
・精級(記号:f)
・中級(記号:m)
・粗級(記号:c)
・極粗級(記号:v)
例えば、中級の許容差で図面に書く場合は、表題欄に「JIS B 0405-m」と記入します!
さてここからが本題です!!
次に指示無き幾何公差ですが、こちらは「JIS B 0419」を確認すると、下記の3種類の等級があります。
上図のように、幾何公差別に許容差が異なります。等級は「L、K、H」の3種類です。
図面に記載する際は、「JIS B 0419-K」 のように記します。
また先ほどの普通寸法との合わせて記載する場合、
「JIS B 0419-mK」 ←普通寸法+幾何公差
と指示することも可能です!!
いかがでしたか!?
今回は指示無き寸法、幾何公差について記事を書いていきました!
特に指示無き幾何公差の規格をちゃんと理解している設計者は、中堅~ベテランになっても知らない人達もいます!(公差計算の時どうしてるんだろう、、、)
ちゃんと理解していない先輩や上司に聞いても、しっかりとした答えは期待できないので、若手社員や学生は、本やネットを見て勉強していきましょう!!
このブログもその手助けが出来ればと思っています!
それから、機械設計者として今後ちゃんとした図面を書いていくつもりがあるなら、機械設計便覧は買った方がいいと思います!
私は何度も会社のお金を使って買ってもいいよ!と言っていますが、それでも買ってこない設計者も結構います!
確かに安い本ではないですが、これから一生使える本なので、もし興味のある人は見てみてください。
正直このリンクから買わず、本屋さんなどで買ってもらってもOKです!
私は本当にオススメ出来る本しか紹介するつもりはありません!
この機械設計便覧は、設計者なら必ず必要だと個人的に思っているので、紹介だけさせてもらいました。
もし興味がある方は、他の機械設計記事も読んでもらえると嬉しいです!
それからエクセル計算シートは自由にダウンロードして使ってもらえれば嬉しいです!
それではまた次の記事でお会いしましよう!
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